天空率の計算の流れ(図面の用意から判定・天空率算定図まで)
1. 図面を用意する
- 敷地の外形と、計画建築物の外形 3D(面・メッシュ・ソリッド)。塔屋・階段室・パラペット・屋上の手すり・設備・門・塀なども全部入れます。入れ忘れると天空率が実際より高く(合格側に)出ます。擁壁は入れません(地盤としてアプリが入れます。擁壁の上の塀は入れます)。
- 高さの基準(Z=0)は設計 GL±0。真北(方位記号)は、北側斜線では計算に、道路斜線では図面の出力に要ります(記号が使えないときは角度を数字で入れられます)。
- 天空率チェッカーは DXF(2000 以降を推奨)を読みます。R12〜R14 では日本語のレイヤー名が消えます。単位は mm です。
- CAD 別の書き出し(DXF):
- Rhinoceros: サーフェス/ポリサーフェスのまま、スキーム「2007 ソリッド」で(メッシュも可)。
- Vectorworks: 壁・屋根・スラブを汎用ソリッドに変換してから DXF に取り出す。
- SketchUp: 3D モデルを AutoCAD DXF にエクスポート(単位 mm)。
- AutoCAD: 3D ソリッド・メッシュ・3D 面のまま保存。
2. 道路と条件を決める
- 道路斜線: 前面道路との境界線、幅員(建築基準法上の道路境界線のあいだの幅。道路台帳・幅員証明で確認。なぞった境界線の端点・折れ点ごと。幅が一定なら全部に同じ値)、用途地域、指定容積率。勾配と適用距離はここから決まります(法別表第3)。
- 道路の中心の高さと敷地の地盤面(高低差緩和 (H − 1) ÷ 2)。
- 北側斜線: 用途地域と真北。北側の隣地との地盤面の差。
3. 測定点と適合建築物を作る
- 測定点: 道路は反対側の境界線上に幅員の 1/2 以内の間隔、北側は真北へ 4 m/8 m の線上に 1 m/2 m 以内の間隔(道路斜線・北側斜線)。
- 適合建築物: 斜線ぎりぎりの仮の建物を、条文どおりに立体で作ります。
4. 天空率を計算する
- 測定点ごとに、計画建築物と適合建築物を正射影で天空図に写し、建物の面積 Ab から天空率 (As − Ab) ÷ As を求めます。
- 算定図では三斜求積(扇形から三角形を引いて面積を積み上げる方法)で求積表を付けるのが一般的です。天空率チェッカーは、方位ごとに建物がふさぐ仰角の区間を積分する解析法で計算し、算定図には近接点の三斜求積図(最大分割角 10°・半径 100 mm)を付けます。
5. 丸めて判定する
- 計画=切り捨て/適合=切り上げの安全側の丸め(% の小数点以下 3 桁。東京方式は 2 桁)。
- すべての測定点で丸めた後の「計画 ≧ 適合」なら適合(差が 0.02% 未満の点は黄色で「ぎりぎり」と示します)。差がいちばん小さい測定点を近接点として算定図に示します。
6. 天空率算定図にまとめる
- 適合建築物の配置図(後退距離・測定点の位置と間隔・全点の天空率)、算定表、天空図、近接点の三斜求積図など。様式や必要な図は申請先で異なることがあります。
このページは制度の要点と、天空率チェッカーの計算方法の説明です。法令は改正されることがあります。最新の条文と、申請先の運用をご確認ください(利用規約)。
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